早良区南部など公共交通の不便地に生活交通を
昭和40年代に開発分譲され、約370世帯が居住する早良区南部地域の陽光台という戸建ての住宅団地は丘陵地にあり、最も高いところの住宅から最寄りのバス停までの高低差は約60メートルで20階建
ての建築物に匹敵します。また、約260世帯が暮らす早良ニュータウンは高低差こそ30メートルですが、バス停までは500〜700メートルも離れています。両団地とも相当程度高齢化が進んでいることから、車を運転できないお年寄りをはじめ、体の不自由な方々にとっては厳しい環境だと察せられます。福岡市生活交通条例にもとづく公共交通不便地対策の強化を求めました。
【栃木】早良区南部の脇山校区、内野校区、早良校区の丘陵地域でも高齢化が進み、コミュニティバスなどの生活交通の潜在的な需要があるものと思います。高齢者人口、高齢化率、高齢者を含む住民の移動形態など、地域事情に精通している区役所、校区自治協、社会福祉協議会などと協力して、公共交通不便地の全市的な需要調査に乗り出すべきではありませんか。
【住宅都市局長】南区柏原三丁目地区以外の地域においても、交通が不便でお困りの地域から相談を受けており、人口や高齢化率などを調査し、地域の特性や状況の把握を行っている。
不便地の全市的な需要調査については、地域によって状況が大きく異なることから、地域特性を把握したうえで、区役所と連携を深めながら地域の声に耳を傾け、ニーズの把握に努めるとともに、その地域の実情に応じた支援を行っていく。
【栃木】公共交通の不便地対策については、生活交通の運行実施に向けた公的支援が手薄なのではないのかと思えてなりません。本格運行の経費について助成が皆無というのであれば高齢社会の基盤整備としてはお粗末と言われても仕方ないのではないでしょうか。試行運行から移行しての本格運行経費についてその一部助成の制度化について検討着手すべき時期を迎えているのではないですか。
【住宅都市局長】不便地対策については,最初の取組み事例として、南区柏原三丁目地区において取組みが進められているところである。補助制度を活用した、交通事業者による試行運行についても準備が進められているため、試行運行の実施状況とその結果について検証を行うとともに、地域特性の調査結果を踏まえ、この補助制度のあり方について研究を行っていきたいと考えている。